第26回天心記念茨城賞の授賞式が26日、県庁で開かれ、受賞者の川﨑麻央さん＝東京都荒川区＝に賞状と副賞50万円（目録）が贈られました。川﨑さんは「評価していただき素直にうれしい。支援を糧に、今後も貪欲に努力してきたい」と謝辞を述べました。
　川﨑さんは島根県出身。東京芸大大学院博士課程修了。現在は同大で日本画の非常勤講師を務めています。受賞作「白兎予祝（はくとよしゅく）」は、日本神話「因幡（いなば）の白兎（しろうさぎ）」が題材。大国主に助けられたウサギが、幸せな予言をするという場面を創作しました。
　川﨑さんは「新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、悩みや焦りを感じたが、苦労が報われた。発表の場があることの『有り難み』を感じた。作家活動を楽しんでいける勇気をもらった」と感謝しました。
　同賞は日本画の代表的な公募展・再興院展（日本美術院主催）の賞の一つで、将来を嘱望される日本画家に贈られます。県天心記念五浦美術館（北茨城市）の建設を記念し、県が１９９５年に創設しました。今回の受賞作品は再興院展の巡回展終了後、県に寄贈されます。